甘いものを食べていて心配になるのが『虫歯』。
でも最近は、砂糖を使わずに『代用甘味料』を使ったお菓子が増えています。
ところで、この代用甘味料。『むし歯菌のえさにならない』とよく言われますが
どういうしくみでむし歯菌に作用するのか、ご存知でしょうか?
じつは代用甘味料によっては、『むし歯菌のえさにならない』だけではないんです。
まずは『砂糖とむし歯菌』の関係をお話しましょう。
①スクロースが摂取されます。
<※スクロース(砂糖)はグルコース(ブドウ糖)とフルクストーク(果糖)が結合してできています。>
飲食によりスクロークス(砂糖)がお口の中に摂取されます。
②むし歯菌がスクロールをグルコースとフルクストークに分解する。
<むし歯菌はお口の中に生息する細菌のうち、ミュータンスレンサ球菌などのこと>
むし歯菌の酵素により、スクロークスがグルコースとフルクトースに分解されます。
フルトークスもむし歯菌や他のお口の細胞のえさになります。
③グルカンをつくり身にまとう。
<グルカンはグルコースをむし歯菌が繋ぎ合わせてつくるネバネバした物質>
むし歯菌の酵素によりグルコースが鎖状につなげられグルカンとなります。
グルカンはむし歯菌の身を守る衣服となり、非常食にもなります。
④グルカンからネバネバの層をつくる
スクロークスを分解してできたグルコースをつないで、むし歯菌がさらにグルカンをつくります。
つながれたグルカンはむし歯菌の周りを厚く取り囲んでいきます。
⑤バイオフィルムがつくられる
大量のグルカンがつながれてバイオフィルムが完成。
むし歯菌以外の細菌も入り込み、細菌たちは集合住宅のようになります。
細菌たちは糖を食べて酸を生産し、建物の立つ地面(=歯面)を腐食させていきます。
これがやがてむし歯となるのです。
代用甘味料とむし歯菌の関係については次回お話します。
詳しくは医院に置いてあります『nico 2月号』をご覧ください。
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