小児歯科のお悩み相談のなかでも難しいのが「指しゃぶり」。
やめられるきっかけは十人十色。「悪いくせだよ」とやんわり伝え
本人のプライドをくすぐりつつ、焦らず「成長を待つ」作戦が有効です。
指しゃぶりは、とくに指をキュッと吸う力が強いと、その力で上あごのU字型の骨格が細くなって
奥歯が噛み合わなくなったり、つねに指で押されることで骨格が変化する「開咬」の原因になってしまいます。
ただ、4〜5歳で癖がなくなると、永久歯の歯並びへの影響は少なくなるので、できればこの年齢くらいでやめさせたいものですね。
一般的に、日中の指しゃぶりは幼稚園・保育園に通いはじめたり。なにかに集中することが増えると頻度が減ると言われています。
「赤ちゃんぽいのはイヤ」という気持ちが芽生えるころなので、やんわりと「いけない癖だよ」と伝え
「もう赤ちゃんじゃないものね」とプライドをくすぐるのも手です。
「やめなければいけない」とご本人が納得することが大事で、開咬の写真を見せて説明し、
「きれいでよく噛めるお口で育ってほしいなあ」と話したところ、やめてくれたお子さんも。
指や歯のケガがきっかけになったケースもありました。
『nico 11月号より』